『なぜ○○職なのですか？』｜転職ならジョブチェン！

『なぜ○○職なのですか？』

この質問は特に、未経験の異職種への転職を希望する際に聞かれる質問です。
同職種(または過去に経験のある職種)への転職の場合、この質問がされることはほとんどありません。

■この質問の意図は？

例えば、バスの運転手の募集をかけて、人気絶頂の現役アイドルの応募者がいたら、「なんでアイドルを辞めて、バスの運転手になろうと思ったの？」と聞きたくなりますよね。

採用担当者は、未経験の異業種に応募してくる応募者に対して、「なぜ、今の経験が生かせる職種ではなく、この職種に就きたいのだろう？」という疑問を持ってしまいます。
特に、専門性の高い職種の人など、まったく違う畑の人が応募してくると、純粋に「なぜ？」という興味があって、質問することが多いようです。

■具体的に、何を答えれば良い？

未経験で異職種への転職を考えている場合、応募書類の志望動機欄や、面接の序盤の志望動機を答えるタイミングで、そのことについて触れているはずですので、基本的には、それを補足する形で答えましょう。

そもそも、志望動機のところで、異職種を希望する理由がきちんと伝えられていれば、この質問はされないはずです。
つまり、この質問をされたということは、その職種を希望する動機の説明が不十分で、面接官が納得していないということです。

ですので、応募する職種に興味を持ったきっかけやエピソードを、より詳細に答える必要があります。

ここで気を付けなければいけないのが、以前の職種を否定しないことです。
「本当は希望していなかったけど、希望職種の求人がなくて仕方なくその職に就いた」とか、「当初は希望の職種だったが、就職してみたらやっぱりこの職は自分には合わないと思った」というような、ネガティブな印象を与える回答はやめましょう。

このような回答をすると、新しく就く予定の職種でも、同じように不満を持って辞めるのではないかという懸念を与えてしまいます。

また、新たな分野に挑戦したい、経験を積みたい、憧れがある、といった理由だけでは、面接官は納得してくれません。
特に、応募する職種に対する良いイメージだけで答えることは避け、きちんと実情を調べて把握したうえで回答しましょう。

例えば、「子供と遊ぶことが好きだから保育士になりたい」といった単純な理由では、「子供と遊ぶだけで務まると思っているのか？保育士は汚いこともきついことも多いので、すぐ辞めてしまうのでは？」と思われてしまいます。

未経験の職種に応募する場合、その職種の実情をある程度踏まえたリサーチを事前に行い、マイナスの部分も把握した上で、それでもその職に就きたい、という意思を示しましょう。

また、前職と応募職種で共通する項目を探し、これまで培った経験やスキルの中で、今後の仕事に生かせるものをピックアップしてアピールするとよいでしょう。
さらに、「足りないところは、自ら積極的に学び、経験の不足分を埋める努力をする」という姿勢を見せることが重要です。

具体的には、次のような回答になります。

例：営業→商品企画(プロダクトデザイナー)への転職

「私がこの職種を希望したのは、顧客の心を動かすためには、製品自体の質もさることながら、その製品の『見せ方』も重要だと感じたからです。
私は現在、自社製品の営業業務を担当しています。
ある時、自分が担当するいくつかの製品のうち、内容の満足度から考えると、満足度が高いであろう製品よりも、満足度が低いであろう製品の方がたくさん売れる、という現象がありました。

私は、その製品に自信と誇りを持っていたので、あらゆる営業の方法を試しましたが、思うように売上は伸びませんでした。
そこで、売上が逆転している理由を自分なりに考え、パッケージデザインの修正を提案したところ、その修正案が採用されました。
そして、その結果、あまり売れていなかった方の製品が爆発的に売れ始めました。

この経験から、製品の質は、手に取って、使っていただいて初めてわかるということ、そのためには、まず手に取ってもらえる製品でなければならないことを体感し、プロダクトデザインに興味を持ちました。
現在は、カラーコーディネーターの資格を取得し、PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックソフトやCADなどについて勉強するなど、デザインに関する知識と技術を磨いています」

このとき、もし「その企業を志望する理由」が十分面接官に伝わってないと感じた場合は、「なぜその職種なのか」を説明した後に、「なぜその企業なのか」も付け加えて回答すると良いでしょう。

以上、『なぜ○○職なのですか？』でした。